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コロナ禍でも成長を続ける「モノタロウ」の成長戦略とは

広報部

2021.09.02

事業者向けの工業用間接資材の販売企業である「モノタロウ」は、新型コロナウイルスの影響を受ける昨今でも成長を続けています。工具のAmazonとも呼ばれるモノタロウでは、どのような戦略を実施しているのでしょうか。

今回は、モノタロウが実施する成長戦略について見ていきましょう。

「狭く深く」と「当日出荷」が成長の鍵

モノタロウのスタートは金属加工業者を対象とした通販ビジネスでした。この時、無闇に顧客の幅を広げ、扱う商品を広げていくことを避け、「狭く深く」を実施しています。

ターゲットを金属加工業者に絞り、業者がほしい商材だけに絞り込んで徹底的に品揃えの深さを追求したのです。その際、ニッチなニーズに対応するロングテール商品も取り扱う必要がありますが、ロングテール商品は在庫リスクが発生しやすいものです。そこで取り入れられたものが当日出荷。

「当日出荷」とサイトに掲げると、その商品の売上は5割上がるケースもあると言われており、当日出荷という時間価値が商品を売れ筋に変えるのです。

モノタロウは「狭く深く」と「当日出荷」によって、通常は細いロングテールを太くさせることに成功しました。その結果、多くのファンを獲得することにつながっています。

成長を止めない「ズラシ戦略」とは

さらに、金属加工業者を起点に別の業種にもファンが付くことになりました。これまではターゲットを金属加工業者に絞っていましたが、同様の手法で次に多い業種を見つけてターゲットを変えながら「狭く深く」を実践したのです。

「狭く深く」→「顧客層の広がり」→「新たな狭く深く」→「新たな顧客層の広がり」というサイクルを繰り返すことで、モノタロウは確実な成長を遂げました。

これがモノタロウの成長を止めない顧客を増やし続ける「ズラシ戦略」です。

モノタロウが目指す次の成長戦略

モノタロウでは、次のズラシ戦略として大きく2つの戦略が考えられています。

一つは大企業を狙った顧客ズラシであり、これまでは中小企業が中心ターゲットでしたが、近年では認知度も向上し、大企業の利用も増えているとのこと。もう一つは海外市場を狙うズラシ戦略で、韓国やインドネシア・インドなどを中心に成長を狙っているとのことです。

モノタロウの成長戦略は多くの企業で参考にできるモデルといえるでしょう。「狭く深く」からのズラシ戦略は、応用のできる戦略であるため、参考にしてみてはいかがでしょうか。

〈参照〉EC強者モノタロウの凄すぎる「ズラシ戦略」、なぜ着実にファンが増えていくのか?/ビジネス+I

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