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キリンの「セルフオーダー&ペイ」で飲食店にCRMを導入

2020.03.31

2019年12月11日にキリンシティ株式会社が東京・恵比寿に「クラフトマルシェ 恵比寿店 by Kirin City」をオープンしました。新店舗では、スマートフォンを活用した「セルフオーダー&ペイ」を導入し、CRM施策に取り組むこととしています。

今回は、セルフオーダー&ペイの概要とあわせて、キリンが取り組むCRMについて触れます。

「セルフオーダー&ペイ」サービスの概要

セルフオーダー&ペイは、スマートフォンを活用したオーダーシステムです。オーダーシステムを提供する「Okage」のモバイルオーダープラットフォームとLINEプラットフォームを連携することで実現しています。

クラフトマルシェ恵比寿店では、来店時にスマートフォンでQRコードを読み込み、LINEの友だち追加をすると、LINE上に飲食メニューが表示される仕組み。スマートフォン上でLINEを操作するだけで、注文が行なえます。

会計は、LINE Pay、現金、クレジットカードから選択できます。会計にLINE Payを選択すれば、来店から注文、会計までをスマートフォン1台で完結することが可能です。

従来の飲食店では、注文をしたくてもスタッフがつかまらない、どのくらい注文したかわからない、という顧客側の不満点がありました。セルフオーダー&ペイでは、そのような不満点を一挙に解決できるようになっています。

さらに、多くのスマートフォンユーザーが利用するLINEを活用することで、顧客との関係づくりに役立てられる点も、特徴の一つです。

「セルフオーダー&ペイ」を活用したCRM

CRMは、Customer Relationship Managementの略称であり、顧客関係管理のことを表します。同店に訪れた顧客は、はじめにLINEで友達登録をして注文を行うため、顧客ごとの注文傾向がつかめるようになっています。

そのため、退店後にLINEでお得な情報を提供することができ、顧客との関係づくりに役立てることが可能なのです。さらに、顧客一人ひとりに合わせた最適なコミュニケーションが取れます。たとえば、同店を訪れ、クラフトビールを注文した顧客に対して、その他のおすすめクラフトビールの情報を提供したり、クーポンなどとあわせて来店を促したりすることも可能に。

ECショップでは、顧客ごとに注文傾向を掴んでおり、レコメンド(おすすめ)として、さまざまな商品を紹介することが一般的です。飲食店においても、ECショップと同様のCRMが実現されようとしているのです。

現代において、私たちは非常に多くの情報から欲しい情報を選択しなければなりません。顧客は、自分自身に必要な情報かどうかを瞬時に判断して、多くの情報は切り捨てています。そのため、顧客ごとにカスタマイズされた最適な情報を提供しなければ、顧客に届けることはできません。反対に、顧客にとって欲しい情報を適切に届けることができれば、意図的に提供したい情報を届けることも可能なのです。

このことからも、企業におけるCRM施策は非常に欠かせないモノであるといえるでしょう。

〈参照〉キリン/飲食店に「セルフオーダー&ペイ」導入CRM具体化/流通ニュース

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