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老舗オンワードの業績不振から見るネット販売の可能性

2020.03.31

1927年創業の老舗総合アパレルメーカー「オンワード」が、業績不振により構造改革に踏み切りました。実店舗の閉鎖とあわせて、EC拡大に舵を切ったオンワードの状況から、これからのネット販売の可能性が見えてきます。
今回は、オンワードの業績について軽く触れ、ネット販売が台頭する理由について解説します。

国内外の約2割に相当する約600店舗を閉鎖

老舗総合アパレルメーカーであるオンワードホールディングスは、主要経路の百貨店販売の不振や、EC拡大に対応するために、国内外の約2割に相当する約600店舗を閉鎖することを決定しました。

オンワードは、女性向け衣料ブランド「23区」や、紳士服ブランド「五大陸」などを全国の百貨店やショッピングセンターなどで展開しています。しかし、ネット通販の台頭などの理由で、販売不振が目立つ状態に。

従来は55億円の黒字を見込んでいましたが、この度の構造改革によって連結最終損益は240億円の赤字に引き下げました。

ネット通販の台頭は技術進歩に伴う消費者心理に基づいている

現在、従来の百貨店アパレルは、厳しい状況に追い込まれています。その理由として、ZOZOTOWNなどを始めとするインターネットアパレルの台頭が挙げられます。そのほかにも、メルカリなどの個人間取引の中古流通サイトや、Storesなどの誰でも簡単にネットショップを開設できるサービスの人気も見逃せません。

ネットショップは、従来の店舗経営では必要となる固定費を減らすことができ、少ないコストで経営することが可能です。消費者としても、店舗よりも価格が安く、手軽に買い物できる点が利用する理由として挙げられています。

ネットショップでは試着ができないなどの問題がありますが、これから先の技術進歩によって解消される可能性は高いでしょう。たとえば、VR/ARを使って、自宅にいながら遠隔地の洋服を試着できるようになるなど、より便利で手軽に買い物ができるようになります。

スマホを始めとする小型デバイスの普及により、インターネットの利用シーンは非常に多岐にわたるようになり、ネットを利用する価値は飛躍的に向上しました。インターネットをはじめとする技術進歩によって、距離や時間に関係なく買い物をしたいという消費者心理を満たすことができるネット通販が、台頭することは火を見るより明らかではないでしょうか。

今後も技術進歩に合わせた「企業戦略」が求められる

2020年春には、大手キャリアが「5G」のサービスを開始する予定です。5Gによって、これまでのインターネット環境からさらに進化します。「AI」や「IoT」との連携により、さらに便利で新しいサービスが登場することでしょう。

老舗のオンワードが店舗を閉鎖してEC拡大に注力するように、インターネット環境の進化について行けるように、企業は戦略の方向転換・進化が求められているといえるのではないでしょうか。

〈参照〉オンワード、国内外600店舗閉鎖 ネット通販に投資/日本経済新聞

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