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イオンのスマホレジ「レジゴー」がもたらす新たな購買体験

2020.04.01

〈画像〉プレスリリース/イオンリテール株式会社より

イオングループのイオンリテール株式会社は、専用スマートフォンを活用したスマホレジ「レジゴー」を2020年2月26日に発表しました。今回は、イオンのスマホレジ「レジゴー」の概要から、導入の背景、スマホレジの今後について述べます。

イオンのスマホレジ「レジゴー」とは

レジゴーはスマートフォンで商品をスキャンし、会計時の手間を大幅に減らすことができる仕組みです。「どこでもレジ」と謳われているとおり、顧客は商品を選びながらその場でスキャンすることができます。

会計時は専用レジを利用し、レジゴーアプリに表示される2次元バーコードを読み取らせることで買い物データを連携、支払い方法を選択するだけで会計が行えます。その結果、レジに並ぶ必要がなくなり、レジ待ち時間の削減につながりました。

レジゴーを利用するためには、店舗に設置された貸出用の専用スマートフォンを利用します。スマホ画面で購入商品の確認もできるため、買い物忘れ防止にも効果的です。

レジゴーは特定店舗で2019年夏から実験的に導入されていましたが、導入したことにより2020年2月時点で客数が約5%向上したとのこと。イオンでは2020年3月からレジゴーの導入を本格開始し、2020年度中には東京・千葉・神奈川の「イオン」「イオンスタイル」を中心に、約20店舗に拡大する予定です。

さらに、顧客のスマートフォンでも利用可能にし、購入商品から予測した料理の動画レシピ配信や、割引情報などの配信、購買履歴からの商品レコメンドなどの機能を追加することも考えられています。

「レジゴー」導入の背景

レジゴーは、店舗従業員の業務負担軽減・顧客のスムーズな購買体験の提供を目的としたものです。イオングループでは2003年からセフルレジを設置しており、業務負担軽減・スムーズな購買体験を提供してきました。

レジゴーは有人レジ・セルフレジ・セミセルフレジに続く「第4のレジ」として導入が進められます。従来のセルフレジと比べて、コストが7割以下とコスト面でのメリットも大きく、将来的にはイオングループ全店導入が予定されています。

スマホレジは店舗と顧客の双方にメリットをもたらす

レジゴーはスマートフォンを利用する「スマホレジ」の一つです。日本人のスマートフォンの個人保有率は、10代後半~50代では7割~9割と非常に高くなっています。誰もが持つ端末を利用することで、レジ待ちという顧客のストレスを解消することが可能に。

さらに、少子高齢化が進む日本においては、業務効率化は喫緊の課題といえ、レジ業務の効率化ができるスマホレジの導入は店舗にとって大きなメリットとなるでしょう。このことから、スマホレジは店舗と顧客の双方にメリットをもたらすものとなっています。

スマホレジは寺岡精工の開発する「Shop&Go」や、ローソンの「ローソンスマホレジ」などが存在しています。イオンのレジゴーを始め、店舗における会計方法としてスマホレジが一般的になる未来は、そう遠くないのかもしれません。

参照元:平成30年版情報通信白書(総務省)
〈参照〉イオン スマホでスキャン・決済できる「レジゴー」客数5%増も/流通ニュース

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