中小企業のDX推進、成功要因と課題とは？

広報部

2022.08.09

中小企業個人情報セキュリティー推進協会はDXに関する実態調査結果を発表しました。
DX推進に成功している企業の経営者314人に対して、成功要因や課題・今後の方向性などについて聞いた内容です。

▼ 目次

DXに取り組むきっかけは？

DXに取り組むきっかけについて聞いたところ、下記のような結果が得られました。

「新型コロナウイルス感染拡大により、リモート対応が余儀なくされたから」(37.3％)
「国を中心として、社会的にDX推進が叫ばれだしたから」(33.8％)
「消費者のライフスタイルが変化したから」（21.3％）

「その他」と答えた経営者の中には、「もともとDXを推進していた」「業務の効率化をはかるため」「環境やコスト的にも導入のハードルが下がった」「紙のドキュメントが邪魔だから」といった回答が挙がりました。

DX推進が成功した要因については、下記のようなものが挙がりました。

「経営陣がデジタルに関する知見や流れを理解している」(32.5％)
「ペーパーレスを推奨するようになった」（31.8％）
「IT投資の予算が増えた」（24.2％）といった回答が上位を占めており、経営陣の理解がDX成功にに寄与していることが窺えます。

　なお、自由回答には次の成功要因も挙がりました。
・補助金を受けたことで導入コストを大幅に下げることができた
・世の中の流れから前向きに取り組む事ができた
・社員のITリテラシーが高い

DX推進をするうえで課題となった点は下記のようなものが挙がりました。

「投資するための予算確保が少ない」（25.8％）
「自社内のDX推進人材がいない、もしくは不足している」（21.7％）
「経営陣のデジタル知識が乏しく、方向性が明確でない」(14.6%)
「既存業務が属人化しており、各情報の流れの有無や管理体制が分からない」(11.8%)

このように、人的要因でDXに取り組めていないことが窺えます。

DXをさらに進めるうえで取り組みたいことして、下記のようなものが挙がりました。

「IT投資にかかる予算の増加」(36.3％)
「社内におけるDX人材の育成」（29.6％）
「多様な働き方の実現」（24.8％）
「DXに推進に関する明確なビジョンのの設定と共有」(24.2%)

その他に「社外人材・コンサルタント等のアドバイスが受けられる関係づくり」(14.8%)のような回答も得られました。

上記の結果から、DX推進は人的要因が大きく寄与すると言えるでしょう。
また、社内でのDX人材の育成やコンサルタントなどの専門人材が求められるケースが多く、DX推進には欠かせない人材であることが分かります。