顧客の集客手段として、広告を使うことは多いでしょう。しかし、従来の広告は効果測定が難しく、広告の出稿に悩まれている方も多いのではないでしょうか。今回は、Francfrancが行った広告プロモーションの事例とあわせて、ジオマーケティングについて紹介します。
来店率が62%アップしたFrancfrancの事例
Francfrancは、20代~30代の女性をターゲットとしたインテリアショップです。ターゲットが立ち寄りやすい場所に出店し、魅力的な店舗や商品づくりでブランド認知力を高めてきました。FrancfrancはECショップも展開していますが、売上の9割は実店舗が占めています。
これまであまり広告を出稿していませんでしたが、さらなる認知度の向上と来店誘導に力を入れるため、新たに広告出稿による集客を考えました。しかし、広告を出稿しても、来店した顧客が広告を見て来店したのかわかりません。
そこで、Francfrancでは位置情報を使った来店計測を実施しました。位置情報をもとに来店を促す広告と、ダミーの広告を用意して検証したのです。その結果、ダミー広告に触れた人よりも、来店を促す広告に触れた人のほうが、来店率は62%上昇しました。
位置情報を使った広告は、来店促進に効果があることを実証したのです。
ジオマーケティングの仕組み・メリット
ジオマーケティングは、GPSやWi-Fi・基地局などの位置情報から収集できるユーザーの現在地や、過去に訪問した場所の履歴情報などを活用して集客するマーケティング手法です。
たとえば、現在スーパーの近くにいる人にセール情報を配信したり、過去に居酒屋に訪れた人にキャンペーン情報を配信したりすることで、店舗への来店を促します。「今ここにいる人」と「過去そこにいた人」に対して広告を配信することが可能です。
スマートフォンの普及により、過去から現在までの位置情報を取得することが可能となりました。これらの情報からユーザーの消費活動と場所を結びつけることができ、ターゲットをより細かく設定することが可能となります。
ターゲットに対してより効果的な広告を配信できるため、消費行動を促すことができるメリットがあります。
数多の情報を上手に活用する時代へ
IT技術の発展により、さまざまな情報が簡単に手に入るようになりました。AI、IoT、5G、ビッグデータなどを駆使して、膨大な量の情報を適切に処理することが求められる時代になったともいえるでしょう。
Francfrancの事例のように、ジオマーケティングを活用した来店促進だけでなく、顧客ごとに適切な情報を提供し、消費行動を促すための施策が求められています。