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10月以降もタクシーの食品配送が可能に/新型コロナウイルスによる業界への変化

広報部

2020.10.20

新型コロナウイルスの流行によって、タクシーでも食料品の配達が行える時限措置が実施されていましたが、10月以降も引き続き行えるようになりました。タクシー業界は新型コロナウイルスによって壊滅的な打撃を受けていますが、この措置によって新たな兆しが見えてくるかもしれません。

今回は、継続解禁されたタクシー事業者による食料品配達について見ていきましょう。

もともとは9月末までの時限措置だった

「タクシー事業者による食料・飲料に係る貨物自動車運送事業の許可」は、もともと9月末までの時限措置でした。そもそも、タクシーは人を運ぶものであり、モノを運ぶことは許可されていませんでしたが、タクシー事業者のなかには新型コロナウイルスによって休業に追い込まれる事業者も多く、その救済措置としても注目された措置だったのです。

この措置によって多くのタクシー事業者がデリバリーに参入し、9月時点では1,800社近くが特例の許可を得てデリバリーを行っています。

実質的な全面解禁に

10月以降も継続されるようになった背景には、終わりの見えない新型コロナウイルスによる影響、参入を希望する事業者が多いこと、デリバリーを利用した顧客からの評価が高いことが挙げられます。9月11日に公表された国土交通省の資料では、「10月以降」としか記載されていないため、実質的な全面解禁になったと言えるでしょう。

デリバリーの需要が高まる近年、配送の人手が足りなくなることも懸念されるなかでのこの措置は、消費者にとってもタクシー事業者にとってもメリットのある措置と言えます。

参照元:10月以降もタクシー事業者によるデリバリー・出前が活用できます!(国土交通省)

新型コロナウイルスによって多方面で大きな変化が訪れている

今回の措置は飲食品に限った措置ですが、今まで絶対とされていた旅客と貨物を明確に分ける規制の消滅を意味するものです。今後、旅客運送や貨物運送の業界には自動運転技術が導入されることも予想され、双方の垣根をなくすこの措置は新しい運送サービスが生み出されるきっかけになるかもしれません。

新型コロナウイルスは日本における絶対的な文化の一つである「ハンコ文化」をも崩し、今回のタクシー事業者救済措置のように従来の規制を大きく変えるきっかけとなりました。このような変化は多方面で発生しており、変わりゆく私達の生活様式に大きな影響を与えています。

〈参照〉タクシーの食品配送が全面解禁 新しい運送サービスの誕生?/Yahoo!ニュース

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