2020年9月3日に関西を中心とするドラッグストアチェーンのキリン堂は、「PickGo買い物代行」と連携したサービス提供を開始したと発表しました。新型コロナウイルスの影響で非接触ニーズが高まっている昨今において、消費者から求められているサービスと言えるでしょう。
今回は、キリン堂とPickGoの連携の概要とあわせて、デリバリー事業やアフターコロナに向けた今後の企業の対応について解説します。
キリン堂とPickGoの連携の概要
今回のPickGoとの連携は、大阪府下のドラッグストアキリン堂・サーバ121店舗にて行われます。PickGo買い物代行はCBcloud株式会社が提供するプロのドライバーによる買い物代行サービスであり、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・愛知県・大阪府・福岡県で展開。
消費者はスマートフォンのアプリ上で買い物先と購入商品を入力し、自宅や指定の場所で商品を24時間いつでも受け取れます。今回のサービスでは最短1時間以内に商品を受け取ることが可能であり、店舗まで足を運べない方や、車を持たない方などの買い物への負担を軽減する目的で実施されました。
キリン堂は新型コロナウイルスによって消費者ニーズが変化するなか、多様化するニーズに対応して買い物における利便性向上に取り組むこととしています。
拡大を続けるデリバリー事業
PickGoのようなデリバリー事業は、新型コロナウイルス以前から徐々に拡大し始めていましたが、コロナによって急速に拡大が進んでいると言えるでしょう。なかでもフードデリバリー事業はUber Eatsや出前館など、利用したことのある方は多いのではないでしょうか。
出前館が6月に発表した情報によれば、2019年9月から2020年5月期連結決算は売上高が前年同期比41%増の68億円となっており、コロナの影響による宅配需要の伸びが要因とされています。
Uber Eatsではコンビニのローソンが導入店舗1,000店を突破し、食事だけでなく日用品の配達も行うなど拡大を続けており、デリバリー事業全体の拡大が進んでいます。
アフターコロナに向けた新たな消費者ニーズに応える準備が必要
新型コロナウイルス流行以前と現在とでは、消費者の購買ニーズは大きく変わりました。デリバリーサービスは単なる利便性の向上の手段としてだけでなく、非接触ニーズを満たすための手段としても注目されているのです。
小売業においてはデジタル化・オンライン化が今まで以上に重要になったと言えるでしょう。いまや、ECサイトを持つだけでは足りず、デリバリーサービスとの連携などの大きな変化が求められています。
アフターコロナに向け、大きく変化した消費者ニーズに応えるための準備が必要です。