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マクドナルドのアンケートアプリ「KODO」からわかる顧客視点把握の重要性

2020.03.31

画像:アンケートアプリKODO/マクドナルドより

マクドナルドでは、顧客の意見を直接確認するための仕組みとして、アンケートアプリの「KODO」を活用しています。サービス・商品を提供する側と顧客の間で、共通の視点を持つためにも、このような仕組みづくりが重要であるといえるでしょう。

今回は、マクドナルドのKODOアプリの概要から、顧客視点を把握することの重要性について触れていきます。

KODOアプリとは?

マクドナルドでは、KODOアプリを使って飲食店で欠かせないQSC(品質、サービス、清潔さ)の確認を行いました。同アプリは、顧客視点でアンケートに回答し、店舗を評価することができるアプリです。

店舗側が定めた項目に5段階の評価をつける形式だけでなく、フリーコメントで感想を入力できるようになっています。アンケートに答えると、翌日使えるクーポンを提供する仕組みになっており、顧客からの協力を得やすくなっています。

KODOアプリでは、顧客の意見だけでなく、年齢層や性別、属性、店舗の清潔度・品質といったデータを収集することが可能です。このデータをもとに、他店舗との比較もできるようになっています。

マクドナルドでは、同アプリを活用することで、顧客視点での改善点が見えるようになりました。

KODOアプリ導入の背景

マクドナルドでは「お客様が店舗にどのような期待をされているのかを確認し、その期待を超える店舗体験を提供することを目標に取り組んでいる」と担当者は語っています。KODOアプリの導入前も、お客様サービス室を用意し、電話やメールで意見を伺えるようにしていました。また、マクドナルド独自の評価基準を定め、細かいところまでチェックをしていたとのこと。

たとえば、商品を提供するまでのスピードや、商品の温かさなどがチェック項目の一例です。

しかし、電話やメールをするほどではない細かい意見を拾い上げることは難しいものでした。より顧客ニーズに素早く対応することが必要であると判断し、直接声を伺うために同アプリを開発しました。

顧客視点での改善が重要

飲食店だけでなく、サービス・商品を提供する立場であれば、顧客からのフィードバックは非常に役立つ情報でしょう。なぜなら、従業員側の視点と、顧客側の視点は必ずしも一致するとは限らないからです。そのため、顧客の意見を細かく確認することができる仕組みづくりは欠かせません。

インターネットが発達したことで、サービス・商品を提供する側と顧客の距離は、今まで以上に近づいています。たとえば、YouTubeはテレビよりも顧客との距離が近いため、直接提供者に声を届けることが可能です。その声をもとに改善を続けることで、より良いサービス・商品を提供できるようになります。

テレビにおいても、TwitterなどのSNSと連動させることで、顧客の声を直接確認できるような仕組みづくりをしている例は多く見られます。顧客は、意見を提供者に届け、その意見に対して反応を得られることを喜びと感じている場合が多いもの。

サービス・商品を提供する立場として、マクドナルドのKODOアプリのように、顧客の声を直接確認するための仕組みづくりを行い、改善を続けることが重要であるといえるでしょう。

〈参照〉マクドナルド、アンケートアプリKODOインタビュー。開発のきっかけは、お客様の心の声を理解するため/ModuleApps

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