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ニューノーマルの時代に則したNTT東日本の「スマートストア」

広報部

2020.12.16

NTT東日本は2020年11月19日に、入店から商品選択・決済までをスマートフォンで完結する「スマートストア」の実験店舗を同社本社ビルにオープンしました。この実験は、近年の日本社会が抱えるさまざまな問題を解決することを目的に行なわれます。

今回は、NTT東日本のスマートストアの概要から、今後の展望について見ていきましょう。

NTT東日本のスマートストアの概要

スマートストアでは、顧客は入店から商品選択・決済までをスマートフォンで完結できます。人をなるべく介さずに買い物できる環境を構築しており、新型コロナウイルスの感染拡大防止や労働力不足などの問題の改善に役立てられると考えられています。

スマートストアの特徴としては、大きく次の4つが挙げられました。

  • 購買データやAIカメラ解析による来店・販売数予測や陳列等の改善
  • 非接触によるお客様対応
  • 地域店舗との連携による作りたて商品の販売
  • 物流拠点としての通信ビル活用

同社の資産を活かして人口の少ないマイクロマーケットでも成り立つ軽量のスマートストア運営モデルの検証を行うこととしています。

実証実験の背景と目的

スマートストアが必要とされている背景には、日本が抱えるさまざまな問題が挙げられます。一つは超高齢化社会による労働力不足の深刻化です。日本は主要先進諸国と比較しても少子高齢化率は最も高い水準であり、今後も労働力不足は深刻になることが予想されます。

加えて、昨今の新型コロナウイルスの影響により、来店客と従業員の双方の安全を守るために人を介さない現場オペレーションや購買行動が求められています。

この2つの問題に対して、無人でも運営可能なスマートストアの実現に向けて実証実験が行なわれているのです。

新時代の標準となり得る地域に合わせたスマートストア展開

現在はNTT東日本の本社ビル内で運営されていますが、今後は人手不足などの問題を掛ける事業者との店舗展開を実現する予定とのこと。加えて、AIカメラ解析と重量センサーを組み合わせることで、誰がどの商品を手にとったかを自動的に判別し、決済も自動的に完了する店舗の提供も検討しています。

同様の店舗はAmazon Goが有名ですが、日本が抱える社会問題を考えると今後はより必要とされるのではないでしょうか。最新のテクノロジーと組み合わせたニューノーマルの時代に則した地域のスマートストア展開が進められていく予定です。

〈参照〉NTT東日本/入店から決済まで非接触「スマートストア」実験開始/流通ニュース

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