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OMO時代の小売ビジネスは「マーケティング偏重」が一つの解

広報部

2020.12.16

いまやOMO(Online Merges with Offline)は小売業界においては一般的になりつつあります。オンラインとオフラインという垣根を超えて、顧客に新しい購買体験を提供する環境が整ってきているのです。そんなOMO時代とも言える近年では、小売ビジネスはどのように対応していけばよいのでしょうか。

今回は、小売ビジネスの環境の変異と併せて、これからの時代にマーケティングが重要である理由を紹介します。

OMOが一般的な環境になりつつある

いまや、生活者や消費者自身、それらを取り囲む環境がOMOという状態にあります。そのため、小売企業としても必然的にOMOに対応してきていると言えるでしょう。

近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を聞く機会が多くなっていますが、DXは「デジタルを活用してビジネスモデルに変革を起こし、競争優位性を高めること」を表します。DX推進は政策としても挙げられており、日本企業にとってDX推進は喫緊の課題の一つです。

さらに、昨今の新型コロナウイルスの影響により、いままで以上にデジタル化は必要とされています。そんなDX推進ですが、現在の社会状況に照らし合わせてみると「OMOへの対応そのもの」であるとも言えるでしょう。

小売ビジネスは「システム偏重」から「マーケティング偏重」へ

2010年代のECはシステム偏重だったといえます。もともとECは専門的なものと考えられてきたフシがあり、オフライン(実店舗展開)の小売企業とECを展開する小売企業は完全に分かれていたケースが多かったのではないでしょうか。

加えて、2010年代は「顧客ニーズや顧客行動の把握・分析におけるデータベース」「企業全体のブランディングやマーケティングのプラットフォーム」を実現するため、その専門性はさらに高まりました。急速に進化するマーケティングツールやSNSやスマホアプリなどの活用に向けた情報のキャッチアップなどだけでなく、外部システムとのデータ連携やさまざまなデバイスへの対応など、システムに対する知識と理解が求められていたのです。

しかし、近年では消費者を取り巻く環境でOMOが当たり前になってきました。オフライン中心の小売企業もオンラインへのシフトが必要とされてきているのです。実店舗を展開する小売企業でも、ECを持つことが当たり前となっており、オフライン(実店舗)とオンライン(EC)を融合したOMOの状態下で、それぞれの役割を再設計して有効的に機能させることが求められています。

そこで重要となってくることが、「どんな価値を伝えられるか」「どんな的確なコミュニケーションが取れるか」「どのような価値を提供できるか」「どんな継続的な関係を構築できるか」といったブランディング・マーケティングの方向性です。

多様化する消費者ニーズに答えつつ、的確なオムニチャネルを実現するために小売ビジネスはマーケティング偏重の時代になると見られています。

〈参照〉2020年代に突入。小売ビジネスは、システム偏重から「マーケティング重視」に変わる/Agenda Note

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