DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は、小売業においても非常に重要視されています。しかし、具体的にどのようなことを行えばDXの推進が図れるのでしょうか。今回は、小売業におけるDX推進について、ターゲットの新しい買い物体験を提供するための4つのパターンと併せて深堀りしていきます。
「DXとは?」についていま一度考えてみる
DXは「ITによって人々の生活をより良い方向に変化させる」ことであり、企業の変革・価値提供の方法を根本的に変えることを表します。企業がDXを推進するためには、まずは「自社が何者なのか」という点に注目して掘り下げていくことが重要と言えるでしょう。
しかし、DXと一言でいってもイメージが掴みづらいかもしれません。そこで「DXは電動アシスト自転車」と例えることができます。一般的な自転車が電動アシスト自転車に変わることで、例えば買い物をする主婦は重い荷物を運ぶ際も息を切らすことがなくなります。そうすることで、買い物における子供とのコミュニケーションにも余裕ができ、少し遠くの公園に足を伸ばして新しい思い出を作ることもできるようになるでしょう。
ここで自転車が企業のプロダクトと考えれば、新しい技術を統合することでターゲットの生活に新しいリズムを生み出すことにつながります。プロダクトは一過性のものではなく、反復して利用されることが重要です。
このことからも、小売業のDX推進はターゲットの生活に「新しいリズム」を生み出すこと、と言えるのではないでしょうか。
新しいリズム(買い物体験)を提供するための4つのパターン
小売業におけるターゲットの新しいリズムは、新しい買い物体験を提供することで実現します。そんな体験を提供することは、顧客がまだ気づいていない商品やサービスの「組み合わせで新しいパターンを提案すること」と言えるでしょう。
さらに、そこに「楽しさ」を加えることでより効果を発揮できます。そんな新しい買い物体験を提供するためには、次に挙げる4つのパターンに注目して考えると見えてくるのではないでしょうか。
- ターゲットがすでにやっている行動を
- 誰もが知っているルールを応用してエンタメ化
- 内容を個々人に合わせて提供し
- 十分なフィードバックをする
これは、新しい体験に対する「楽しさ」と「煩わしさ」のバランスを取るためのセオリーの一つであり、小売業におけるDX推進では欠かせない要素になる可能性があります。