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リアル店舗とWebの融合、島忠が買い物代行サービス「ツイディ」と提携

2020.03.31

関東を中心に展開するホームセンターチェーンの「島忠」が、買い物代行サービス「Twidy(ツイディ)」と提携しました。ネットショップの台頭により、リアル店舗では新しい販売戦略が求められていますが、今回の提携もその一部といえるでしょう。

今回は、島忠とツイディの提携情報とあわせて、ツイディの仕組みについて紹介します。

島忠中野店が「ツイディ」と提携

島忠中野店では、2019年12月2日からツイディと提携したサービスを開始しました。ツイディは買い物代行サービスであり、Webサイトを通じてお買い物を代わりに行ってもらう、というもの。

サービスの提供範囲は、島忠中野店(東京都中野区)を起点に、半径2キロメートルの範囲となります。日用品だけでなく、キッチン用品や掃除用具、ベビー用品などの商品に対応しています。より快適なお買い物を支援する取り組みです。

ツイディの仕組み

ツイディ

ツイディは「ママに、ゆとりを。」をコンセプトに、家族の時間と精神的なゆとりを生み出すためのサービスとして、2018年からサービスを開始しました。その背景には、女性の社会進出による家事時間の圧迫や、家事支援サービスの積極的な利用増加などが挙げられます。

Webサイトを通じて購入したい商品をリクエストすることで、主婦目線で商品をピックアップする研修を受けた「ピッキングサポーター」によって、商品が代理購入されます。その後、「デリバリーサポーター」によって自宅まで商品が届けられる仕組みです。注文してから最短1時間で届けられ、当日配送は18時まで対応しています。

地域密着型サービスであり、「ネットスーパーでは注文枠が埋まってしまい、利用したいときに利用できない」といった問題にも対応しています。1商品から注文可能であり、仮に注文した商品が売り切れていた場合でも、ピッキングサポーターと代替品についての電話相談が可能です。

島忠のほかにも、スーパーマーケットの「ライフ」や「サミット」とも提携しており、食材の注文・配送にも対応しています。

リアル店舗においてもWebを利用した販売戦略が求められる

ツイディの対応エリアは、2020年1月現在では東京都の一部地域に限られています。しかし、2018年から始まったサービスであり、今後の成長が期待されるサービスです。

経済産業省の発表によれば、スーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンターなどの市場規模はおよそ20兆円と報告されており、家事支援サービスの市場規模も2025年には8,000億円ほどにまで拡大するとみられています。

ツイディが関わる市場の規模が大きいことや、日本社会におけるライフスタイルの変化に順応したサービスであることなどから、ツイディの成長および同様のサービスの台頭が予想されます。

ネットショップの市場規模も拡大し続けており、リアル店舗ではネットショップとの顧客の取り合いが発生することに。そのため、ツイディのようなWebを利用したサービスと融合することで、ネットショップには無いリアル店舗の新たなメリットが求められているのではないでしょうか。

〈参照〉2018年小売業販売を振り返る/経済産業省
〈参照〉家事支援サービス行を取り巻く諸課題に関わる調査研究/経済産業省-野村総合研究所調
〈参照〉島忠中野店で、買い物サポーター「ツイディ」サービス開始/Diamond Chain Store

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