2020年2月3日に、サツドラホールディングス傘下のサッポロドラッグストアーが、サイバーエージェント・AWLと業務提携したと発表しました。この業務提携では、オンラインとオフラインを融合したマーケティングプラットフォーム開発に向けた実証実験を行うこととしています。
今回は、3社業務提携の概要や目的とあわせて、オンラインとオフラインを融合したマーケティングについて触れます。
サツドラ、サイバーエージェント、AWLの3社が業務提携
サツドラは、札幌に本部を置くドラッグストアチェーンです。インターネット広告代理店のサイバーエージェントと、AIカメラを開発するAWLとの3社で業務提携をすると発表しました。
この業務提携により、サツドラの店舗に設置したAIカメラやIoTデバイスから取得したデータを、販売促進や売場づくりに活用する予定です。電子看板(デジタルサイネージ)の活用や、デジタル広告を使った店舗への集客強化の取り組みをすすめることとしています。
3社は業務提携によって、オンラインとオフラインの融合(OMO)したプラットフォームを確立するための実証実験を行います。
3社業務提携の目的
今回の業務提携の最大の目的は「OMOマーケティングプラットフォームの確立に向けた実証実験」です。リアル店舗で起きているさまざまな事象をデータ化し、オンラインデータと融合させます。
この融合により、顧客にとって魅力的な売場づくりや、効率的な業務オペレーションなどを実現させる予定です。さらに、OMOマーケティングプラットフォームを共同開発し、外部企業に販売することも考えられています。
デジタルトランスフォーメーションのノウハウを蓄積しているサツドラ、国内オンライン広告取扱高トップのサイバーエージェント、リテール向けAIカメラソリューションを提供するAWLの3社が、それぞれの知見を持ち寄ります。3社の知見をもとに、OMOマーケティングプラットフォームの確立を目指し、実証実験を行うことが今回の業務提携の目的です。
世界規模で進むOMO領域施策の活発化
OMOとは、Online Merges with Offlineの略称で、オンラインとオフラインの融合を表します。アメリカや中国では、Amazonやアリババが実店舗や物流の領域に多額の資金を投じ、ネットとリアルを融合させた顧客体験、サービス展開を加速させています。
小売の領域でも、アメリカのウォルマートがOMO領域施策を活発化していることをご存知でしょうか。日本においても、世界規模で進むOMO領域施策の活発化は、避けて通れない部分であるといえるでしょう。
〈参照〉サツドラ、サイバーエージェント、AWLと業務提携、デジタルマーケティング強化/Diamond Chain Store