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NRFからみる「フリクションレスな購買体験」を望む消費者と小売業界の最新動向

広報部

2020.06.10

2020年1月にアメリカのニューヨークにて「NRF 2020」が開催されました。NRFは全米小売協会が主催する展示会であり、参加者は世界約100か国、約4万人にものぼる全米最大級のイベントです。このイベントで扱われたことがアメリカ小売業界の最新トレンドとなる傾向にあり、日本でもそのトレンドの影響を受けることになります。

今回は、NRF 2020から消費者や、小売業界の最新動向を見ていきましょう。

消費者は「待てなく」なっている

ECが一般的になった現在では、消費者は自身の都合の良いタイミングで商品を購入できます。消費者は時間的制約や地理的制約が少なくなり、「待てなく」なっている状態です。さまざまなシーンにおいて待たされることや我慢することを嫌っており、デジタル化による摩擦(手間)の排除をした「フリクションレスな購買体験」を望む傾向にあります。

商品を購入すること自体はオンラインで可能であるため、オフラインで買い物をする際は、店舗でしか得られない体験を得るために訪れるのです。実店舗において消費者が求めることは、パーソナライズされた接客や購買体験といえるでしょう。

アメリカ小売業界では「顧客視点からビジネスを見直す」動きが活発に

NRF 2020のなかで、アメリカの小売業界は「顧客視点からビジネスを見直す」=Customer Centricが本気で始まっていることが見て取れます。ビジネスの中心に消費者をすえ、消費者にとって最高の体験をデザインすることに力を入れているのです。そして、それを実現させるためにデジタル化を進めています。

アメリカの小売業界では、ネットで注文して店舗で受取る「BOPIS」が積極的に導入されています。NRFにおいてもオンライン/オフラインを問わず、どこでも買い物ができる「Anywhere Commerce」というキーワードが多用されており、BOPISもそのキーワードに該当するものです。

オフラインの実店舗では、オフラインならではの体験型の店舗が増加し、スマートフォンなどを活用してフリクションレスな顧客体験を提供しています。

日本の小売業界に求められることとは

今後の日本の小売業界では、オンライン/オフラインを意識させない一貫した購買体験の提供が求められているといえます。消費者は好きなタイミング、好きな場所で商品を購入・受け取りたいと意識が変化しつつあり、小売業界もその傾向に対応する必要があります。

BOPISのようなオンラインとオフラインの融合をはじめとして、消費者視点からビジネスを見直すCustomer Centricを本気で取り組むことが求められているといえるでしょう。

〈参照〉NRFから読み取れる小売業界と消費者の最新動向/salesforce blog

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