2020年2月20日に、丸井とメルカリが業務提携契約を締結したと発表しました。マルイ店舗やECサイト、メルカリグループの各種ソリューションを連携し、両社の事業拡大とともに提供サービスのさらなる向上を目指すものです。
今回は、この提携により実現したメルカリ初のリアル店舗「メルカリステーション」の概要や、丸井とメルカリの今後の展望について触れていきます。
メルカリ初のリアル店舗「メルカリステーション」とは
メルカリステーションは、メルカリを「体験しながら学べる」体験型店舗です。メルカリの使い方が学べる「メルカリ教室」や、商品出品のための撮影ブース、商品を投函するだけで発送できる「メルカリポスト」などを設置しています。
メルカリをより便利に使いやすくするために、リアル店舗での展開を狙うものです。新宿マルイ本館に今春出店予定であり、売り場運営や接客にノウハウを持った丸井社員によって運営されます。
メルカリは2019年9月に累計取引件数が5億件を突破しました。リアル店舗のメルカリステーションによって利便性が向上することで、利用者・取引件数の増加に繋がり、さらなるメルカリの発展の土台となるのではないでしょうか。
マルイとメルカリ提携による今後の展望
今回の提携は、もちろん丸井側にもメリットがあるものです。4月から新宿マルイ本館など数店舗で「メルペイ」決済を導入し、今後はマルイ全店やECサイトへ拡大する予定です。メルカリとマルイ店舗の双方で送客を図る考えとしています。
また、丸井のECサイト「マルイウェブチャネル」とメルカリのデータを連携するソリューションを検討。メルカリとマルイウェブチャネルの間でユーザーの商品選択の選択肢を広げたり、購入履歴からより簡単に出品できるようにしたりするなど、ユーザーの利便性向上施策を予定しています。
オンラインとオフラインの融合を企業間で実現
オンラインを主戦場とするメルカリと、オフラインを主戦場とする丸井。双方のノウハウを相互提供することで、オンラインとオフラインの融合を実現します。
世界に目を向けてみると、Amazonやウォルマートなどはそれぞれの企業でオンラインとオフラインの融合を目指しています。小売業界においては、IT化やオンラインとオフラインの融合は世界的な流れと言えるでしょう。
一企業のなかで完結することもありますが、今回の丸井とメルカリのように、企業間の提携によるオンラインとオフラインの融合事例は、今後も増えていくのではないでしょうか。