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顔認証技術を応用した新型コロナ対策、BOEの非接触体温測定顔認識システム

広報部

2020.07.06

東京では7月に入り、立て続けに新型コロナウイルスの新規感染者が100名を超すなど、第二次感染拡大が懸念される状況です。新型コロナウイルスの影響はまだ続くことが予想され、感染拡大を防ぐための取り組みや、感染経路をはっきりとさせるための仕組みが必要となります。

そんななか、液晶パネル世界首位の中国・京東方科技集団(BOE)の日本法人BOEジャパンでは、顔認証システムを応用した非接触体温測定顔認識システムを日本市場向けに調整して5月から販売をはじめています。

同様のソリューションは多く存在しますが、今回はBOEの非接触体温測定顔認識システムについて見ていきましょう。

BOEの非接触体温測定顔認識システムの概要

BOEの非接触体温測定顔認識システムは、タブレット端末の上部にカメラを取り付けた形をしています。99%以上の精度で瞬時に本人確認できることが特徴です。また、カメラで顔を撮影して250か所ほどの特徴点と、最大3万人分の登録データを照合でき、マスクを付けていてもしっかりと本人確認が可能です。

非接触で体温測定もでき、顔認証機能によって顔データを保存し、クラウド上で一元管理することもできます。そのため、自動ドアやセキュリティゲートなどとの連動も可能とのこと。たとえば、37.5度以上の人やマスクを付けていない人がいた場合、アラートを鳴らす、セキュリティゲートを開かない、といった連動が可能なのです。

BOEの非接触体温測定顔認識システムの価格は、10万円~15万円ほどであり、専用クラウドの使用料として月額300円~500円が必要となります。価格に関しては競合他社の半額ほどであり、安価に設定しているとのこと。

BOEジャパンの久保島力社長は「データをリアルタイムで収集できる点も強みだ」と語っており、同システムを利用して濃厚接触者の特定などにも活用することができます。

BOEの顔認識システムの今後の展望

同システムは今後、電子決済を手掛ける企業との連携を視野に入れています。コンビニやスーパー、ドラッグストアなどのレジ横に同システムを設置することで、顔認証を用いて決済ができるように。

海外ではレジなしコンビニの「Amazon Go」がすでに同様のサービスを展開しています。BOEの顔認識システムでも、顔認証技術とクレジットカード・スマホアプリなどとの連携によって実現させようとしているのです。

BOEの顔認識システムは、新型コロナウイルスの感染拡大防止策としてだけでなく、イノベーション創出の機会ともなり得ます。久保島社長は「第二次、第三次の感染拡大も考えられ、対応は長期戦になるだろう。同装置の需要はさらに拡大するはず」と語っており、実際に学校や病院、飲食店などから数百台単位の引き合いがあるとのこと。

BOEの顔認識システムのように、オフィスや店舗などの出入り口に顔認識システムが導入される未来はそう遠くないのではないでしょうか。

〈参照〉マスク姿でも顔認証 タブレット型端末で入館スムーズ/日本経済新聞

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