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AI活用の未来型無人化店舗オープン、顔認証や自動決済など

広報部

2020.07.20

株式会社セキュアは2020年6月24日、同社が展開する人工知能技術やセキュリティ技術を活用した未来型無人化店舗「AI STORE LAB」の実証実験用店舗をオープンすると発表しました。同社によると、実験用店舗はコスメ会社アイスタイルの自社ブランド商品を扱ったもので、新宿住友ビルの地下1階にて2020年7月以降のオープン予定店舗です。

無人店舗内には同社が得意とするAIやセンサーを活用した各種サービスやセキュリティシステムが盛り込まれ、商品管理や決済システムの運用、マーケティング情報の収集など店舗運営に欠かせない業務の自動化・省力化した姿を提供するとしています。

顔認証技術で来店者を認識、事前登録で自動決済

「AI STORE LAB」の特徴は、事前登録と顔認証技術を活用した、効率的な店舗運営能力です。

具体的には、来店者が訪れると、まず店内のカメラ映像を通じてAIが来店者の性別や顔を個別情報として認識。その後、来店者の行動をカメラやセンサーが追跡し、手にとった商品の種類や数量に応じて、来店者のクレジットカードから代金を自動決済するなど、徹底した省力化が挙げられます。商品はセンサーが退店時まで正確に追跡するため、万引きの心配もありません。

また、同システムでは商品の会計ばかりか、センサーが在庫状況や営業行為を代行するため、店内従業員の労力も大幅に削減可能です。例えば、商品棚の点数が減ってくるとセンサーが運営側に補充の必要性を通知したり、顧客が手に取った商品を認識して対象商品に関するオススメポイントや口コミ情報などをモニター表示するなど機能が備わっているため、在庫管理や接客に要する労力を減らす働きも期待されています。

「滞在時間」や「カゴ落ち商品」など難しいマーケティング情報もデータ化可能

「AI STORE LAB」のもう一つのメリットは、単純に自動決済や在庫管理をするだけでなく、店舗内での顧客行動をマーケティング情報としてデータ化する機能です。

それも「販売数」や「粗利」などの単純なマーケティングデータの表示でなく、例えば「多くの顧客から長時間注目された商品」や「手に取ったが買われなかった商品(カゴ落ち)」など、人間が観察するだけでは明確化しにくいデータについても、「見える化」する能力があるとのこと。運営側がこれを活用することで、よりニーズを満たす売り場作りに役立てることができるかもしれません。

このため、同社は2021年1月をめどに、「AI STORE LAB」の商品化を目指すとしています。

〈参照〉セキュア、AI活用の無人化店舗オープン 21年商用化/日本経済新聞

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