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分身ロボット「OriHime」を活用したモスフードの導入事例

広報部

2020.08.05

人手不足が叫ばれる昨今の日本社会では、AI(人工知能)によるロボットの進出事例が多く見られるようになりました。そんななか、AIではなく「分身ロボット」として開発された「OriHime(オリヒメ)」をご存知でしょうか。OriHimeはユーザーの分身体として、離れた場所からでもコミュニケーションをとるためのロボットとして注目を集めています。

モスフードではOriHimeを活用した「ゆっくりレジ」を試験導入すると発表しており、今回はOriHimeの概要からモスフードでの活用事例を紹介します。

分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」とは

OriHimeは、株式会社オリィ研究所が開発・販売する分身ロボットであり、子育てや単身赴任、入院など距離や身体的問題によって行きたいところに行けない人のための分身体です。さまざまな問題によって社会参加が妨げられている人のために開発されたツールであり、社会そのものの可能性を拡張する目標を掲げています。

OriHimeは、目や指先しか動かせない重度肢体不自由患者のための意思伝達装置としてや、テレワークに最適化されたコミュニケーションの実現、リモート教育といった場面で活用されています。

モスフードでの導入事例

モスフードでは、OriHimeを活用した「ゆっくりレジ」を試験導入すると発表しました。同実験は2020年7月2日から8月下旬までの1か月間の平日で「モスバーガー大崎店」にて実施されます。

同社ではセルフレジなどを一部店舗で導入して人手不足解消への対応を進めてきましたが、時代にあったモスバーガーらしい接客・接遇を提供するために、OriHimeを活用した実証実験を行うこととしています。

OriHimeは遠隔地であっても温かみのあるコミュニケーションを可能にするため、会話を楽しみながらじっくり商品を選びたい人に向けた「ゆっくりレジ」を稼働させることとしました。

OriHimeを通して接客を行うパイロットには、関西在住の障害のある2名が担当することとなっており、社会的ハンディキャップにより外出困難な人の分身体として活用されることとなっています。

人手不足の日本社会に浸透するか

モスバーガーで導入されるOriHimeは、今後システムを改良して注文から決済までを行えるように機能拡張をする予定です。人手不足の日本社会では、今後AIロボットなどがさらに普及すると考えられますが、AIによる無機質な接客・接遇に馴染めない人にはOriHimeのような分身ロボットのほうが馴染みやすいのではないでしょうか。

日本の接客は先進国のなかでもトップクラスと評されており、従来の良さを活かしつつデジタル化を推進する手段として注目されています。

〈参照〉モスフード/分身ロボット活用「ゆっくりレジ」実験導入/流通ニュース

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