Amazon Dash Cartは、7月14日にAmazonが発表した新しいサービスです。スマホやタブレットでカートについたスキャンで顧客に購入商品をセルフスキャンしてもらうことにより、レジ決済のスピードをアップするサービスとなっています。日本でも、カートでセルフスキャンを行うScan & Go型のサービスが登場し始めていますが、Amazon Dash Cartは何が違うのでしょうか。
今回は、Amazon Dash Cartの概要とあわせて、既存のScan & Go型サービスとの違いを紹介します。
Amazon Dash Cartの概要
Amazon Dash Cartは、カートにバーコードスキャナーがついており、顧客が商品をスキャンしながら買い物を行うことで、レジ決済の手間を省略することが可能なサービスです。具体的な利用の流れは次のとおりとなります。
- Amazonの専用アプリをダウンロードし、Amazonアカウントを登録する
- カートのQRコードスキャナーにスマホなどのアプリでQRコードをかざす
- 商品をスキャンしながら買い物を行う
- 専用レーンを抜けて退店する
Amazonアカウントと連携しているため、あとで自動的に電子決済が行われ、電子レシートがアプリとAmazonアカウント宛に届くようになっています。また、カートにマイバッグをセットすることで、商品をサッカー台で詰め込む作業も不要になり、顧客にとって非常に利便性の高い買い物を実現することが可能です。
Scan & Go型サービスとの違い
Scan & Go型サービスは日本のトライアルやイオンにて、「スマートレジカート」「レジゴー」として導入が進んでいます。しかし、Amazon Dash Cartはこれらのサービスとは異なる点があり、ハードウェア的な違いとしては次のようなものが挙げられます。
- バーコードスキャナーがカゴ側にある(日本のScan & Go型サービスではカートの取っ手側)
- カゴ側にバーコードスキャナー以外のセンサーが搭載されている
- 重量センサーが搭載されている
日本では近年導入が進んでいるScan & Go型サービスですが、アメリカや中国などでは数年以上前から導入されており、一部企業ではサービスがすでに終了していることをご存知でしょうか。サービスが終了した理由としては、商品のスキャン忘れや万引きが発生するため、専用レジや専用レーンの監視を増やすことによるコスト増大などが挙げられます。
Amazon Dash Cartでは、そのような問題点を解決するために重量センサーなどが搭載されており、より精度の高いスキャンを実現しているのです。
Scan & Go型サービスは今後も普及が進むことが予想されますが、そのなかの選択肢としてAmazon Dash Cartも含まれることになるでしょう。