TREND NEWS

流通・小売業の最新情報を発信しています

スーパーの買い物代行にタクシーを活用するカスミ

広報部

2020.09.09

茨城県つくば市に本社を置く株式会社カスミは2020年8月21日より、つくば市内のタクシー会社4社と連携した買い物代行サービスの試行運用を開始しました。ユーザーが注文した商品をタクシーによって自宅まで配達するサービスであり、新型コロナウイルスの影響で3密を避けたいユーザーなどの利用が見込まれます。

今回は、カスミが実施するタクシーを活用した買い物代行について見ていきましょう。

カスミが提供するタクシーによる買い物代行

食品スーパーのカスミは、8月21日から9月22日までを試行運用期間として、つくば市内の「フードスクエアつくばスタイル店」と「フードスクエアライフガーデンみどりの店」の周辺住民を対象に買い物代行サービスを開始しました。

利用者が電話でタクシー事業者に商品を注文すると、タクシー事業者がスマホアプリで商品を注文・決済して店舗で受取り、ユーザーに届ける仕組みです。試行運用期間中の買い物代行の利用料は330円となっていますが、現在はつくば市の支援事業に参画しており、つくば市による補助によるものであるため、今後の利用料は本来の1,330円になる可能性があります。

9月22日以降は試行運用の結果を踏まえ、利用料や対象店舗、配送エリアなどの見直しを行った後に2021年3月まで本格運用する予定です。

カスミとタクシー会社が連携する目的

カスミがタクシーによる買い物代行サービスを開始した目的としては、新型コロナウイルスの感染防止とタクシー会社の支援の2つが挙げられます。

買い物代行サービスを利用することで3密を避けたいユーザーへ配慮し、コロナの感染拡大を防止する目的があるのです。また、コロナの影響による巣ごもり消費によってネットスーパーの需要は伸びていますが、タクシー事業者は外出自粛の影響を受けて収入が減っている現状です。

スーパー側としても固定費をおさえた配送網の整備が課題となっており、タクシーとの連携によって双方の売上拡大を目的としています。

2021年3月末まで実施予定

つくば市では2021年3月末まで支援事業を行っており、今回のカスミとタクシー会社の連携はその支援事業に参画したことで実現しています。そのため、買い物代行サービスも3月末まで実施予定となっていますが、9月22日までの試行運用の結果によっては、今後も続くのではないでしょうか。

新型コロナウイルスの影響で私たちの生活様式は大きく変化しつつあり、ネットスーパーを利用するユーザーも増えてきています。同様のサービスはさまざまな企業が開始し始めており、今後は「当たり前」のサービスになるかもしれません。

〈参照〉カスミ、タクシーによる買い物代行に対応、つくば市内で/DIAMOND Chain Store

PAGE TOP