2021年9月14日に、コメリはヤフーが運営するオンラインショッピングモール「PayPayモール」と連携してコメリドットコムにおいて取り置きサービスを提供することを発表しました。コロナ禍で実店舗への客足が遠のくなかで、コメリの施策はどのような効果をもたらすのでしょうか。
今回は、コメリが実施するBOPISサービスの紹介と併せて、その有用性について見ていきましょう。
PayPayモールの実店舗在庫サービスを利用
コメリはPayPayモールの「実店舗在庫サービス」を利用して取り置きサービスを提供します。
実店舗在庫サービスはYahoo!ショッピングやPayPayモールにて、店舗にある商品を検索・注文して店頭受取ができるサービスです。顧客はこれまで通り自宅などへの指定場所への配送か、近隣などの自分にとって好ましい在庫がある実店舗での受け取りかを選択できます。
また、商品を受け取れる実店舗が地図上で表示され、商品ページ内で一定エリア内の複数店舗の在庫状況を一度に確認することも可能です。
サービス開始予定は2022年2月
サービスの提供開始は2022年2月を予定しており、コメリパワー店舗から導入される予定となっています。その後、順次サービス対象店舗を拡大することとしています。
コメリのオンラインショップである「コメリドットコム」では、2014年からネットで注文し、店舗で受け取れる「取り置きサービス」を開始。今回のサービスでは、実店舗の商品をオンラインで検索して購入できるようになり、今まで以上に使い勝手が良くなると予想されます。
BOPISによるOMO戦略の有用性
今回のコメリの施策はBOPIS(Buy Online Pick-up In Store)の一種であり、オンラインとオフラインを融合するOMO(Online Merges with Offline)の戦略です。
オンラインを通じて店舗への来店を促し、新規顧客を取り込むためのきっかけにもなり得ます。顧客側としても送料が無料になり、自身の好きなタイミングで受け取れるなどの多くのメリットがあります。
BOPISは欧米や中国では導入が進んでいますが、日本でも徐々に普及し始めているといえるでしょう。顧客の購買体験を向上しつつ、店舗側にとっても多くのメリットが得られるBOPISの事例は今後も増えると予想されます。