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産直ECが直面した課題とその解決方法とは-食べチョク

広報部

2021.04.01

産直ECの食べチョクは、現時点でサービス開始から4年が経ち、2020年12月時点の登録ユーザーは前年同月比で28倍と急増したサービスです。新型コロナウイルスの影響もあり、急成長したサービスの裏にはさまざまな課題が現れはじめました。そんな課題に対して、食べチョクを運営するビビッドガーデンは2020年8月に「食べチョク物流構想」を発表し、対策を進めています。

今回は、食べチョク物流構想の概要と併せて、産直ECならではの課題と対策方法について見ていきましょう。

生産者側の課題と対策

新型コロナウイルスの影響が出始めた2020年4月頃、ユーザーの急激な増加で浮き彫りになった課題が物流面での課題でした。生産者側は「注文件数が増えるにつれて今までの人員だけでは発送が追いつかない」などのリソース不足の課題が挙げられるように。

そこで、食べチョク物流構想の第1弾として、生産者側の発送の手間をなくし、送料を安くするためにヤマト運輸との連携を開始しました。従来は生産者自身が伝票を手書きで作成する必要がありましたが、ヤマト運輸との提携により、食べチョクに入った注文データを自動連携し、生産者はヤマト運輸が持ち込む印字済みの伝票を荷物に貼り付けるだけで発送できるようになっています。

消費者側の課題と対策

消費者側としては、ヘビーユーザーになるほど送料や受け取りの回数が増える点が課題となっていました。特に受け取りの回数が増えることで、毎回到着時間に合わせて自宅にいる必要があるなどの受け取りの手間が気になるように。

この点に関しては、先程の食べチョク物流構想の第1弾で送料を安くする点と併せて、第2弾として簡易宅配ボックス「OKIPPA」を提供するYperとの連携で解決しています。第2段は2020年11月に打ち出され、消費者は食べチョクデザインのオリジナル簡易宅配ボックス(置き配ボックス)を利用できるようになりました。

玄関前に置き配ボックスを配置することで、消費者は受け取りの手間を減らせます。食べチョクの置き配ボックスは2リットルのペットボトルが18本入る大容量サイズであり、盗難防止用の鍵が付けられる設計です。

撥水加工で雨の日でも問題なく利用でき、消費者に利便性と安心を提供します。

食べチョクが見据える今後

食べチョク物流構想の今後の展開については大きく2つの方向性があると語られています。一つは生産者の梱包・発送の手間をさらに減らしていくこと、2つ目は物流の効率化による送料最適化です。

ビビッドガーデン シニアマネージャーの酒井勇輔氏は、食べチョク物流構想について「かなり先の展開まで考えている。一貫しているのは『食べチョクの物流を手間なく、安く』を突き詰めていくこと。配送ルールの見直しや効率化の検討をシながら、送料を最適化していく」とコメントしました。

〈参照〉コロナ禍でニーズ急増の産直EC。「食べチョク」が進める生産者・消費者の課題を解決する物流構想とは?【責任者インタビュー】/ネットショップ担当者フォーラム

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