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流通・小売業界が抱える課題とその対策-「所有から共有・利用へ」

広報部

2021.04.30

新型コロナウイルスや社会情勢によって消費者のニーズは目まぐるしく変わり続けています。消費者を直接の顧客とする流通・小売業界では、このようなニーズに対応し続けることが重要です。そんななかで、現在流通・小売業界が抱える課題としてはどのようなものが挙げられるのでしょうか。

今回は、流通・小売業界が抱える課題とその対策手段について見ていきましょう。

流通・小売業界の課題と対策1:消費者ニーズの変容

近年、消費者のニーズは「モノを所有する」から「モノを共有・利用する」に変わりつつあります。例えば、自動車を購入して所有するだけでなく、カーシェアなどのサービスを使って共有・利用するニーズが高まっているのです。流通・小売業界では、このように変わりゆく消費者ニーズに応え続けなければなりません。

対策としては「オンラインとオフラインの融合」が挙げられます。実店舗やECサイトの垣根をなくし、さまざまな顧客接点を得るオムニチャネルや、オンラインとオフラインの連携をスムーズにすることで顧客体験の向上を図るOMO(Online Merges with Offline)などが対策として有効です。

流通・小売業界の課題と対策2:人手不足

日本は超高齢化社会を迎えており、深刻な労働力不足に陥っています。農林水産省が平成30年に発表したレポートによれば、小売業の欠員率は食品製造業を上回り、特に「営業・販売」「流通・運搬作業」「商品生産(単純作業)」において、特に労働力不足となっているのです。

人手不足に対しては、ロボティクス・AI/IoTの導入による業務効率化がポイントとなります。単純作業に対する省人化と、顧客接点などの重要ポイントへの注力が有効です。例えば、キャッシュレス化やAIカメラを活用した購買行動の可視化、電子棚札を活用したダイナミックプライシングなど、多くの企業が人手不足解消に向けた対策を行っています。

流通・小売業界の課題と対策3:非効率なサプライチェーンマネジメント

原材料の仕入れや加工を経て消費者に届くまでの供給の一連の流れを指す「サプライチェーン」の管理においても課題が挙げられます。グローバル化やプライベートブランドの強化などによって複雑化するサプライチェーンにおいて、デジタル化やサプライチェーンの高度化などの課題を抱えています。

サプライチェーンマネジメントの効率化には、テレマティクス・ロジスティクスの導入が有効です。テレマティクスは移動体に移動体通信システムを利用してサービスを提供することの総称であり、ロジスティクスは物流における生産地から消費地までの全体最適化を目指すプロセスを表す言葉です。これらを活用し、仕入れ・加工・製造・運送・販売に至るまでの各工程の情報を一元管理することで、サプライチェーンマネジメントの効率性向上が期待できます。

〈参照〉【流通・小売業界×DX】生き残るための鍵「所有から利用へ」とは?/AINOW

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