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販売員の「人の知識」をオンライン接客で活用するAI接客「ギフトコンシェルジュ」/大丸松坂屋百貨店で開始

広報部

2021.05.18

「ECサイトでは接客を受けられずに顧客に最適な提案ができない」という時代は終わりを迎えようとしています。AI(人工知能)を活用すれば、経験豊富な販売員をあたかもECサイト上に配置し、接客することも可能なのです。

今回は、大丸松坂屋百貨店が実施するAIを活用したオンライン接客サービス「ギフトコンシェルジュ」の実証実験を紹介します。

AIを活用したオンライン接客の実証実験を開始

2021年4月21日に大丸松坂屋百貨店は、同社のECサイトにAIを活用したオンライン接客サービス「ギフトコンシェルジュ」を導入した実証実験を4月15日から開始したことを発表しました。

この実証実験はSELF株式会社をパートナーとし、ギフトコンシェルジュではギフトの一般的なマナーの疑問に応えながらおすすめの商品を紹介するサービスです。

大丸松坂屋オンラインショッピングは、商品のカテゴリーをわかりやすく区分けするなどの顧客視点でギフトを選びやすいサイトづくりを目指しています。しかし、顧客が知りたい贈り物のマナーを調べながら商品を選びにくいことが課題となっていました。

そのための解決策としてギフトコンシェルジュによる実証実験が行われているのです。

一般的なマナー、知識だけでなく顧客ニーズに合わせた商品提案も可能

大丸・松坂屋の店頭では百貨店が長年培ってきた贈り物に関する知識が販売員に継承されており、直接相談を受けながら顧客ニーズに合わせた商品を提案しています。今回の実証実験では、この知識をAIで活用し、ECサイト上でも顧客ニーズに合わせた商品提案を実現しました。

ギフトコンシェルジュはECサイト内の機能として、サイトを訪れた顧客にテキストでの簡単なやり取りで一般的なマナーに関する質問をやり取りし、疑問を解決しながら自然な流れで最適な商品を紹介します。

以前から大丸松坂屋オンラインショッピングではギフトの一般的なマナーや知識を掲載していましたが、質問に答える形にすることで直接購買までの導線を作ることに成功しています。

属人化の解消は今後の成長に欠かせない要素

今回の実証実験の目的は、店頭で培ってきた販売員の「人の知識」をオンライン接客でも利用できるようにすることが目的です。オンラインショッピングにおいても店頭と同様に相談しながら最適なギフトを選べる環境づくりを目指しています。

個々の販売員が持つ知識はオフライン上では継承という形で共有されていましたが、AIを活用することでオンライン上では完全に共有されて属人化の解消につながっていると言えるでしょう。属人化の解消はデジタル化・オンライン化における重要なポイントの一つであり、実店舗における今後の成長に欠かせない要素の一つです。

〈参照〉大丸松坂屋百貨店/ECサイトでAI「ギフトコンシェルジュ」実験/流通ニュース

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