あのアマゾンがイギリスのロンドンにヘアサロン「Amazon Salon」を開店しました。英国時間の2021年4月20日に試験的にオープンした実店舗ですが、小売などに関連する新しい技術を導入する計画であり注目が集まっています。今回は、Amazon Salonの内容について見ていきましょう。
アマゾンによる実験の場となる店舗
Amazon Salonはアマゾンが試験的にロンドンにオープンしたヘアサロンです。このサロンでは商品を展示したり、小売などに関連する新しい技術を試験的に導入したりする計画としています。
一般的なヘアサロンと同様にヘアケアやスタイリングサービスを行う他、AR（拡張現実）を用いたバーチャルヘアカラーの体験や、「point-and-learn技術」が体験できます。ARを用いたバーチャルヘアカラー体験では、タブレットに自身を映してヘアカラーをタップすると前後のカラーリングを即座にチェックできるもの。
また、point-and-learn技術はユーザーが商品を指差すことで情報がディスプレイに表示される新しい技術です。この技術がさらに発展すれば、さまざまな業界で革新的な技術発展が見込めるでしょう。
その他にも、スタイリング台にはFireタブレットが用意されており、商品陳列棚に表示されたQRコードを読み込むことで、サロン内の商品を直接Amazon UKのサイトから購入可能となっています。
Amazon Salonは今後展開されていく？
4月20日時点では、Amazon Salonはアマゾンの従業員のみが利用可能な店舗です。数週間の後に一般公開される予定となっていましたがその後の情報はなく、現在もまだ一般公開されていない可能性があります。
また、Amazon Salonはアマゾンの実験の場として出店されたものであり、サロンを他の場所に出店する計画はありません。しかし、試験的に導入される技術の成果次第によっては、別の形で展開されていく可能性があるといえるでしょう。
注目すべきはARとpoint-and-learn技術
ARやVRなどのxR技術は近年特に注目されている技術であり、多くの企業が実用化に向けてさまざまな施策を行っています。すでに多くの企業で活用の方向性が定まりつつあり、一般的にサービスとして提供される日は近いでしょう。
また、point-and-learn技術は手をかざしたり、指を指したりするだけでデジタル世界の操作を可能とするものであり、現在のデジタル世界の操作とは一線を画するものです。この技術が実用化すれば、例えば家具販売店でほしい椅子や机などを指差し、オンラインカートに追加して後ほど決済、自宅に届けてもらうということも可能になるでしょう。
Amazon Salonはヘアサロンとしての未来の姿も垣間見ることができますが、その他の業界に対する影響も注目です。
