TREND NEWS

流通・小売業の最新情報を発信しています

「画像認識AIカート」の実証実験始まる-阪急オアシス中之島店

広報部

2021.05.07

2021年4月21日にエイチ・ツー・オーリテイリングはニュージーランドのImagr Limited社と「画像認識AIカート」の本格運用に向けた実用化サービス契約を締結したことを発表しました。画像認識AIカートはレジ業務の合理化やコスト削減などの効果が期待されますが、それ以外にもメリットがあります。

今回は、画像認識AIカートの実証実験の概要とともに、導入するメリットについて見ていきましょう。

「画像認識AIカート」の実証実験概要

エイチ・ツー・オーリテイリングとImagr Limited、東芝テックの3社共同で、大阪市北区にある阪急オアシス中之島店にて「画像認識AIカート」の実証実験が行われています。画像認識AIカートは、最先端の画像認識技術を搭載した次世代のショッピングカートであり、カートに入れた商品を自動的に判別可能です。

具体的な使い方としては、ユーザーは専用のアプリを自身のスマホにインストールし、スマホとカートをペアリングしてから利用を開始します。商品を画像認識AIカートに入れると、AIによって学習したクラウドサーバー上の商品画像とマッチングして商品名・価格を瞬時に判別し、ペアリングしたスマホに表示する仕組みです。

今回の実証実験では、東芝テックのシステムと連携した商品名・価格をImagr Limited社が開発したスマホアプリに表示し、チェックアウトできるシステムの有用性の検証が目的となっています。

画像認識AIカートを導入するメリット

画像認識AIカートを導入することで、レジ業務の合理化やコストの削減が期待できます。スーパーなどではレジ業務の人的コストは無視できないものです。そのため、レジ業務の合理化やコスト削減のために、セルフレジなどを導入する店舗も増えてきました。

しかし、通常のレジでもセルフレジでも商品をスキャンする手間は変わりません。そこで画像認識AIカートであれば商品のスキャンは自動的に行われるため、消費者は最終的な決済で商品をスキャンするための待ち時間がなくなります。

人による商品スキャンの手間がなくなり、店舗側ではレジ業務の合理化・コストの削減が実現し、消費者側はよりスムーズな買い物が実現するのです。

効率化だけでなくデータ活用も期待

レジ業務の合理化やコストの削減だけでなく、さまざまなデータを収集できる点も見逃せません。今回実証実験が行われている「画像認識AIカート」では、今後消費者が買うことを辞めた商品の情報や買い上げの順序などの行動データを用いて、さまざまな店舗づくりに役立てられると考えられています。

さまざまな技術が発達したことであらゆる情報を入手できるようになった今、経験や勘などではなく多くのデータを処理して分析した結果をもとに意識決定や課題解決などを行う「データドリブン」は必要不可欠な存在になっていると言えるでしょう。

画像認識AIカートは、そんなデータドリブンをスーパーなどで実現するための手段としても期待されます。

〈参照〉H2O/阪急オアシス中之島店で「画像認識AIカート」実験開始/流通ニュース

PAGE TOP