飲食店ではセルフオーダーやモバイルオーダー、デリバリーなどのDX推進が進んでいますが、今回はアメリカのハンバーガーチェーンShake Shack(シェイクシャック)の事例を紹介します。シェイクシャックは2001年に創業し、現在はアメリカに100店舗以上、日本でも10店舗以上を展開するハンバーガーチェーンです。
そんなシェイクシャックではキオスク端末を使ったセルフオーダーを導入しています。今回は、シェイクシャックのセルフオーダーについて見ていきましょう。
キオスク端末を活用したセルフオーダー方式
シェイクシャックは2017年にレジなしの完全キャッシュレス店舗をオープンしました。これは店舗の省人化や効率化を目的としたものであり、モデルケースとして導入した店舗では人件費の削減に加えて、顧客単価が15%もアップしています。
シェイクシャックのセルフオーダーはキオスク端末を活用したものであり、店内に設置された10台ほどの端末からタッチパネルを操作して商品を注文します。各端末にはカードの差込口があり、クレジットカードやデビットカードなどでの支払いが可能です。その他にも、Apple pay、Google PayなどのICでも支払いできます。
注文は直接キッチンへ伝えられ、調理が完了したら注文時に入力した電話番号宛にメッセージが届き、カウンターで商品を受け取れます。注文後は店内で待つ必要もなく、スマホアプリからも同様に注文できるため、効率的なオーダーが実現しているのです。
飲食店におけるDX推進の必要性
シェイクシャックのセルフオーダーはキャッシュレスが実現できるため、現金を管理する必要がなく入金やレジ締めなどの対応が短縮されます。また、オーダーは言語だけでなくディスプレイを通じて視覚的に行えるため、多くの観光客が訪れるシェイクシャックにとってはメリットの一つとなっています。
シェイクシャックでは業務の効率化に伴い確保した時間をスタッフの教育や調理体制の充実に回すことができました。日本の飲食店では深刻な人手不足と人件費の高騰によってDX推進による業務の効率化、省人化が求められています。
加えて、昨今の新型コロナウイルスの影響でさらにその必要性は増してきていると言えるでしょう。シェイクシャックのセルフオーダーやモバイルオーダーなどは、非接触の接客が実現するため新型コロナウイルス対策としても有効です。多くの企業でDXが推進されていますが、飲食店においてはより必要性が高まっています。