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公有民営のスーパー「リオン・ドール磐梯店」オープン、地域に根づいた特徴とは

2021.07.21

2021年6月24日に、福島県磐梯町で元商業施設の土地建物を無償貸与する「公有民営」方式で誘致した町内唯一のスーパー「リオン・ドール磐梯店」がオープンしました。リオン・ドールは福島県会津若松市に本社を置く食料品を主体としたスーパーチェーンであり、官民連携で開設した新たな拠点で住民交流創出の取り組みとしても注目されています。

公有民営の町内唯一のスーパー「リオン・ドール磐梯店」

リオン・ドール磐梯店では生鮮食料品など約1万種類の商品が並び、電子棚札(ESL)を本格導入して全体の7割で表示価格変更などの省力化が図られています。

電子棚札は紙の値札と比べて値札の張替え作業が必要なく、大幅な省力化が期待できます。加えて、一元的に価格情報を管理しているため、誤表示の削減や機動的な価格施策にも活用可能です。

電子棚札は導入の際にコストが掛かりますが、店舗のデジタル化にはなくてはならない存在と言えるでしょう。

買い物だけでなく住民交流の場としても活用可能

リオン・ドール磐梯店はスーパーとして買い物を楽しめるだけでなく、住民交流創出の場としても活用されます。建物内にはコミュニティースペースとして50席が用意されており、Wi-Fiも利用可能です。

コミュニティースペースでは通信環境や電源が用意され、大型のプロジェクターも備えられています。コミュニティースペースは街のイベントや料理教室などにも利用でき、買い物ついでに住民が交流する場として活用されます。

初日は町がマイナンバー登録出張所を開設しており、今後は行政サービスなどにも幅広く利用していくこととのこと。

施設の有効活用で地域の活性化に

リオン・ドール磐梯店は、もともと3年前に閉店したショッピングセンターを活用しています。磐梯町長の佐藤氏は「施設を貸すだけでなく、企業と町が連携して、町民のサービスをさらに向上していく」とコメント。

対して、リオン・ドール側は「公有民営型の店舗を運営するのは初めてで、自治体の要請に応じ今後も検討する」としています。リオン・ドール磐梯店は磐梯町では唯一のスーパーであり、来店客も待ち遠しい存在でした。

このような空き施設を有効活用することで、地域の活性化につながる事例は増えていくことでしょう。従来は人件費などのコストの課題がありましたが、今回のように店舗のデジタル化を進めることでこのような課題も解決可能です。

〈参照〉「公有民営」方式のスーパー「リオン・ドール磐梯店」がオープン 福島県磐梯町/Yahoo!ニュース

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