TREND NEWS

流通・小売業の最新情報を発信しています

割引時に適切なカカクを提示する「AIカカク」をイオン全店に導入

広報部

2021.07.07

イオンリテール株式会社は7月までにほぼ全店(約350店舗)に「AIカカク」を順次導入することを発表しました。AIカカクは商品の販売実績や天候・客数などの環境条件を分析し、割引時に適切な各区を提示するソリューションです。

今回は、イオンが導入を進めているAIカカクについて見ていきましょう。

「AIカカク」とは

AIカカクは販売実績や天候・客数などの環境条件をAIが学習し、惣菜売り場の商品のバーコードを読み取り、陳列数を入力するだけで割引率が提示できるソリューションです。従来の経験と勘による価格提示は属人的な要素がありましたが、AIカカクではデータに裏付けされた価格で販売できるため、誰もが最適な割引価格を簡単に導き出せます。

イオンではAIカカクを導入することで、値下げや売り切り業務に関わる教育時間を軽減し、食品ロスの削減にもつなげる狙いがあります。

「AIカカク」導入店では割引率が平均2割強も改善

AIカカクを2020年11月から先行導入している店舗では、コロッケや天ぷらなどの惣菜の割引率が平均で2割強も改善したとのこと。パイロット運用の店舗はいずれも同程度の改善を達成しており、以降の導入店舗でも同程度の効果を見込んでいます。

売り場でのAIカカクの操作は商品のバーコードスキャンと陳列数の入力のみであり、入力後は割引シールが傾向のシール発行期から自動印刷されるため、該当商品にシールを添付するだけです。この手軽さもあり、新規に導入する店舗においてもすぐに効果が期待できるでしょう。

AIを活用してより良い売場づくりへ

イオンではAIカカクだけでなく、「AIカメラ」の導入も進んでいます。AIカメラは顧客の行動を分析・学習することで売り場などで購入を検討している顧客を判断し、接客が必要かどうかをAIが判断します。接客が必要と判断されれば、従業員に通知するため離れた売り場などで作業をしている場合でも、顧客を待たせることなく即座の接客対応が可能に。

その他にも、顧客の店内動線や売り場への立ち寄り時間、手を伸ばした商品棚などの情報を自動で集積してヒートマップとして可視化できます。売り場レイアウトの変更や店舗ごとに異なる売れ筋商品の充実に役立てられるのです。

AIを活用してさまざまなデータを収集・解析・活用することで、今までよりも顧客にとって便利で快適な売場づくりが実現できます。

〈参照〉イオン、割引価格を提示するAIをほぼ全店に導入 割引率が平均2割強も改善/Ledge.ai

PAGE TOP