キリンビールの「本麒麟」は、2018年3月の発売以来さまざまな広告を打ち出してきました。テレビCMだけでなくSNSを中心としたデジタルマーケティングでもその効果が現れています。今回は、本麒麟のInstagramにおける取り組みについて、キリンビール担当社員のインタビューをもとに、成功の秘訣を見ていきましょう。
Instagramで広告想起1.7倍、好感度5.2倍に
キリンビールの本麒麟はヒット商品であり、Instagramの活用は国内でも先進的だと言われています。Instagramを活用したことで、広告想起率は平均と比べて1.7倍、ブランド好感度は5.2倍も高いという結果が出ました。
Instagramの利用者は「好きなものを積極的に発見したい」という気持ちである場合が多く、より利用者に沿った広告を打ち出すことで数字として結果が現れているのです。
モバイルファーストの考えのもとで広告を制作
Instagramにおける本麒麟の広告は、テレビCMをそのまま利用しているわけではありません。モバイルファーストの考えのもとに、話題になるようにさまざまなクリエイティブを組み合わせている点が成功の秘訣と語られています。
例えば、メッセージ面では一つのパターンだけでなく、製法にフォーカスしたり、テレビCMで起用したタレントのクリエイティブにしたり、国際的なビールのコンペティションでの金賞5冠受賞をメインに打ち出したりしています。
広告を見る利用者にとって、最も刺さるメッセージは異なります。このようにさまざまなクリエイティブを通し、それぞれの比較や検証も相当な量を行ったとのこと。メディアごとに視聴態度などの指標を用いて良し悪しを判断し、利用者(生活者)との接点をうまく作れるようにPDCAを回せたことも成功の秘訣です。
Instagramは「好きと欲しいをつくる」メディア
キリンビールはInstagramを「好きと欲しいをつくる」メディアと捉えています。利用者のタイムライン上に自然とその人の好みに合わせて本麒麟を登場させることができ、深いブランド理解までつなげられるところが良いところだと語られました。
また、広告の世界では最初の2,3秒が重要であり、このときに商品を認知してもらわなければ記憶に残すことができません。これはInstagramにおいても同じであり、Instagramで成功する鍵として語られています。
Instagramではコメントも確認できるため、広告配信側としてもその効果を直接確認できます。現在では多数のメディアが存在しており、利用者の生活にフィットした広告を配信するためにも多くのメディアで広告を配信する必要があります。
そのなかでもInstagramは効果的であるため、デジタルマーケティングの一環としてはじめてみてはいかがでしょうか。
〈参照〉キリンビール「本麒麟」 Instagramをフル活用でブランド好意度の上昇率が5.2倍に。成功キャンペーンの裏側を公開/Agenda note