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今後の主要販売チャネルとなり得る「BOPIS」とは

広報部

2020.06.03

小売店を始めとする販売業において、オフライン(実店舗)とオンラインの融合は今後の重要課題として挙げられます。なぜなら、ECショップの台頭により、実店舗のみの販売では消費者ニーズに応えられなくなってきているからです。

そんななか、近年注目を集めている販売チャネルが「BOPIS(ボピス)」です。今回はBOPISの概要やメリットなどを解説していきます。

BOPISとは?

BOPIS(Buy Online Pickup in Store)は、オンラインで注文して実店舗で商品を受け取る仕組み、考え方です。従来のECショップでは、オンラインで注文して自宅まで配送されることが一般的ですが、配送コストや配送業者への負担増などの問題点がありました。

BOPISでは商品の受け取りに消費者が自ら店舗に赴くため、配送コストや配送業者への負担が軽減できます。また、消費者としても配送されるまで自宅で待機する必要がなく、最寄りの店舗ですぐに受け取れるため、利便性の向上にも繋がるのです。

実際にアメリカでは急速にBOPISが普及しており、小売店の大手ではBOPISに対応していない小売企業のほうが少ないほどとの話もあります。

BOPISを導入する店舗側のメリット

消費者が買い物をする際にストレスを感じる場面として「レジ待ち時間」が挙げられます。長いレジ待ち時間は消費者だけでなく、店舗側にも購買機会の損失に繋がると考えられているものです。

BOPISの場合はオンラインで注文できるため、レジ待ち時間を限りなく少なくすることが可能となります。また、店舗側としてもレジ対応の人員削減、作業の効率化に繋がります。

さらに注目すべき点は、BOPIS利用者の「ついで買い」です。アメリカでの調査では、オンラインで注文した商品以外にも実店舗で商品を受け取る際に「ついで買い」をする消費者の割合が高いというデータが出ています。

たとえば、アメリカの靴量販店「DSW」では、店頭受取客の15~20%がついで買いをしているとのこと。

BOPISを利用する消費者は、実店舗での購買しか行わない消費者に比べて、2.7倍も消費単価が高いというデータもあり、BOPISを導入する店舗側の最大のメリットといえるでしょう。

小売、飲食などあらゆる販売業の主要チャネルとなる可能性が高い

日本でもヨドバシカメラや東急ハンズなどでBOPISを活用している事例はあります。しかし、アメリカほど積極的に打ち出しているとはいえず、EC化比率もまだ低いという現状です。

そんななかでも、スターバックスや吉野家などでは「モバイルオーダーサービス」として、BOPISを活用しており、コロナ危機の現状でも業績は好調とのこと。今後もBOPISを導入する日本企業は次々と現れることが予想されます。販売業にとってBOPISは新たな販売チャネルとして必須になるのではないでしょうか。

〈参照〉「BUY ONLINE,PICK UP IN-STORE」実店舗のつくり方を変える”BOPIS”(ボピス)とは/DIG-IN

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