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無償で利用可能なテレワークのためのVPNシステム「シン・テレワークシステム」

広報部

2020.05.19

新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務(テレワーク)の必要性が高まっています。そんななか、NTT東日本と情報処理推進機構(IPA)は、共同開発した「シン・テレワークシステム」を2020年4月から10月末まで無償で開放すると発表しました。

今回は、シン・テレワークシステムの概要や注意点などについて解説します。

共同開発のシン・テレワークシステムの概要、できること

シン・テレワークシステムは、シンクライアント型のVPNサービスです。VPN(仮想個人ネットワーク)を利用し、会社などのパソコンに自宅のパソコンから接続するためのシステムとなっています。

シン・テレワークシステムの利用は申請や登録などが不要で、専用ソフトウェアをパソコンにインストールするだけで利用可能です。接続先(会社のパソコンなど)にサーバーソフトウェアをインストールし、サーバーIDとパスワードを設定。接続元(自宅のパソコン)にクライアントソフトウェアをインストールし、サーバーIDとパスワードを入力することで利用できます。

自宅のパソコンから、会社のパソコンをリモートデスクトップ接続して遠隔操作ができるのです。会社で利用していたソフトウェア類(Microsoft Officeなど)を自宅パソコンに用意する必要がなく、会社のパソコン環境をそのまま利用できるため、テレワークの強い味方となるでしょう。

セキュリティに関しても、TLS1.3で暗号化されたSSL-VPN通信チャネルを用いており、通信内容を傍受することが難しくなっています。また、ファイルの持ち出し禁止といったセキュリティポリシーにも対応しており、ファイル共有が可能なバージョンと無効なバージョンのソフトウェアが用意されています。

さらに、通信間にファイアウォールが設置されていたとしても、特別な設定変更が不要で利用可能。シン・テレワークシステムは10月末まで無償で開放されており、テレワーク導入を後押しするものとなっています。

シン・テレワークシステムを利用する上での注意点

シン・テレワークシステムはあくまでも実験システムです。新型コロナウイルスの流行に際し、緊急で実験開発中のシステムを公開したものであり、品質などが保証された通信サービスでは無いことに注意が必要となります。また、個別サポートや問い合わせ対応も提供されていません。

しかし、シン・テレワークシステムの開発チームの発表によれば、5月13日時点でのユーザー数は24,000人を突破しており、1ユーザーあたりのコストは月額14円であることが判明しています。今後、さらにユーザー数が増えることで、コストは月額5円まで下がるとのこと。

テレワークシステムの導入でお困りの方は、シン・テレワークシステムの導入をご検討されてはいかがでしょうか。

〈参照〉NTT東日本―IPA「シン・テレワークシステム」―2020/05/14大規模アップデートと成果の中間報告
〈参照〉NTT東とIPA、テレワークのためのシステムを10月末まで無償開放/ZDNet Japan

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