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次世代型地産地消を実現するInfarm/紀ノ国屋が今夏導入

広報部

2020.04.30

画像:Infarmより

東京都を中心に展開するスーパーマーケットの紀ノ国屋が、ドイツ・ベルリン発の野菜栽培システム「Infarm」を今夏導入すると発表しました。スーパーで栽培した野菜を採れたてで販売できるようになります。

今回は、InFarmの概要から、次世代型地産地消・都市型ファームが必要とされる背景について紹介します。

野菜栽培システム「InFarm」とは

InFarmは2013年に開発されたドイツ・ベルリン発の野菜栽培システム。キャビネット内で野菜の栽培を可能とするものです。従来の農業では、広大な土地が必要となりますが、InFarmでは「垂直農法」を採用しており、省スペースかつ室内での農業が可能となります。

InFarmは最小限の面積で多くの作物を育成可能です。たとえば、2平方メートル分のInFarmを設置することで、通常の土壌農場の250平方メートルの生産能力に匹敵します。250平方メートルは、テニスコートよりも少し広いぐらいのイメージです。

さらに、農業で欠かせない水についても95%の削減が可能であり、室内栽培であるため殺虫剤も不要となります。食品の安全性と品質を確保しながら、多くの作物が栽培できるのです。

InFarmの栽培ユニットは、IoTや機械学習・クラウド技術を活用しており、遠隔地からの管理・操作も可能です。今回の紀ノ国屋への導入は、ハーブやレタス類を中心に品揃えを検討しているとのこと。

都市型ファームが必要となる背景

日本では食料自給率が減少し続け、現在では低い水準で横ばい傾向にあります。昭和40年度と比べると、カロリーベースの食料自給率は平成30年度で約半分となりました。そのため、多くの食料品を輸入に頼ることになっていますが、今後は世界規模で食糧不足が懸念されます。

2019年時点での世界人口は77億人ですが、2030年には85億人、2050年には97億人にまで増えることが予想されています。多くの食料品を輸入する日本にとって、輸入だけに頼ることは危険といえるのです。

また、日本の農業従事者は1960年の1,175万人から、2015年には175万人と約10分の1にまで減少しており、日本の食料自給率を増やすためにも、新たな農業改革が必要といえるでしょう。

さまざまな働き方が選択できる現代において、都市部でも農業が可能となるInFarmは、新たな働き方を提案することも可能です。InFarmは、日本の将来を支える存在になるかもしれません。

【参考】
日本の食料自給率(農林水産省)
世界人口推計2019年版(国際連合広報センター)
農業従事者数の変化をおしえてください(農林水産省)

〈参照〉紀ノ国屋/「野菜栽培システム」店舗でとれたてを提供/流通ニュース

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