福岡県に本社を置くトライアルカンパニーは、関東圏で3店舗目となる「トライアルsmart成田店」を7月9日にオープンしました。トライアルのスマートストアではAIやIoTを活用し、顧客の買い物体験の向上や店舗運営の効率化を実現しています。
今回は、トライアルが実施するスマートストアの概要や活用されている技術について見ていきましょう。
「リアル店舗のメディア化」を目指すトライアルのスマートストア
7月9日にリニューアルオープンしたトライアルsmart成田店では、スマートショッピングカート約80台、デジタルサイネージ約25台を導入。加えて、23日からはリテールAIカメラも約40台導入しており、これらの技術を活用して新しい購買体験の提供、効率的な店舗運営を実現します。
これらの技術を導入することで、購買行動の8割を占める「非計画購買」の促進も期待できます。非計画購買とは入店前に購入を計画していなかった商品を、店内で購入を決定することです。スマートショッピングカートやデジタルサイネージを使い、リコメンドやクーポンの配信、独自コンテンツによる訴求によって非計画購買の促進を行います。
まさに、リアル店舗をメディア化することにより、これまでになかった新しい訴求が実現します。
スマートショッピングカート、AIカメラ、デジタルサイネージの活用
トライアルのスマートストアでは、スマートショッピングカート・AIカメラ・デジタルサイネージが活用されていますが、それぞれの役割はおもに次のとおりです。
- スマートショッピングカート:レジ待ち時間の削減、レジ対応業務の削減
- AIカメラ:顧客動線のデータ化、最適な売り場づくりの実現
- デジタルサイネージ:顧客への購買促進
スマートショッピングカートは専用のプリペイドカードをカートに登録し、付属するスキャナーで顧客自らが商品バーコードを読み取って利用します。レジでの会計の手間を省き、専用ゲートを通過するだけで決済が完了します。
AIカメラは「リテールAIカメラ」という小売店での仕様に特化したAIカメラを利用しており、商品棚の監視や顧客の動線分析を行うことで、発注や補充オペレーションの最適化が可能です。
デジタルサイネージでは店舗全体・売り場単位ですべての期待で同一の音声付き動画・静止画を表示する「フィーバータイム」や、惣菜売り場で作りたて・揚げたての商品の品出しを知らせる「出来たて動画」などを配信。
これらの技術を活用することで、顧客への新しい購買体験を提供するとともに、店舗運営の効率化を実現しています。
〈参照〉関東地方では3店舗目 セルフレジ機能搭載・スマートショッピングカート導入「トライアルsmart成田店」7月9日(金)スマートストア化/JIJI.COM